プリート&オルガ・パルン夫妻によるマスタークラス

先日ブログでも紹介しましたアンナさん、ウシェフさんに引き続き、エストニアのアニメーション作家であるプリート・パルンさん、オルガ・パルンさんのマスタークラスも開催されました!(すごい!)

最新作『ヴィヴァルディ「四季」アニメー ションプロジェクト 夏』の制作過程を詳細にご紹介いただきました。
まず、企画段階での問題意 識と課題、情報収集の様子などについて話し、次にドローイングのプロセスそのものをアニメーション化していくという手法について、具体的な写真などの記録とともに紹介いただきました。

また、音とのシンクロについての編集について、また、既存の商業キャラクターを入れ込むことによって、見る人にもたらす効果など、コンテンツに沿って非常に詳しく説明をいただきました。
学生にとって、このような詳細なメーキングを目の当たりにすることは絶好の機会でした。

 

パルンさん、オルガさんありがとうございました!

コンテンポラリーアニメーション入門第27回講座:ウェンディ・ティルビー&アマンダ・フォービス『個と世界』

世界中で30以上の賞を受賞し、日本ではサントリー天然水のCMを手がけていることで知られるカナダのウェンディ・ティルビーとアマンダ・フォービスを講師に迎え、「個と世界」をテーマに作品上映と解説を行いました。

1999年に制作されアヌシーグランプリ他を受賞した『ある一日の始まり』の上映の後、カットに込められた画作りのコンセプトや制作においての技術的な解説などがスライドを交えながら行われました。続いて同作の12年後に完成し、アカデミー賞ノミネートされた『ワイルドライフ』の上映が行われ、監督たちは出身地である西カナダの歴史と環境をリサーチし、それに基づいて歴史の中にある若者の人生と時代を奇妙で現実的に描写したことなどを説明した。

講義ではまた、来年より制作予定の短編アニメーションについての情報も明かされました。観客からも音楽や発想などについて多くの質問が寄せられ、作家のアイデアや思考に触れる貴重な講座になりました。

またアニメーション専攻内のワークショップでは、映像における視点の構築と提示の仕方を巡って展開しました。学生たちは特定の対象を選び、画面内にその存在を見せない形で、その主観的視点を通した絵コンテを描きました。


ウェンディ・ティルビー&アマンダ・フォービス / Wendy Tilby & Amanda Forbis


バンクーバーのエミリー・カー美術大学卒業後、カナダ国立映画制作庁(NFB)での個々の活動を経て、『ある一日の始まり』を共同監督する。同作はアカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート、カンヌ国際映画祭短編パルム・ドール、アヌシーグランプリ、ジニー賞など30以上の賞を受賞した。NFBで制作した最新作『ワイルドライフ』も数々の賞を受賞し、2012年にアカデミー賞にノミネートされた。他にもさまざまな委託プロジェクト、テレビCMを監督しており、日本ではサントリー天然水のCMで知られる。フォービスは、子供のための多くのアニメーションワークショップを行い、87年から93年までバンクーバーのアートウンブラ子供芸術センターのインストラクターを務めた。ティルビーは、ハーバード大学とコンコルディア大学でアニメーションを教えており、07年から09年はロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートでアニメーションの外部審査員を務めた。


テオドル・ ウシェフさんによる マスタークラス

先日のアンナさんに引き続き、ブルガリア出身で現在はカナダで活動するアニメーション作家のテオドル・ウシェフさんのマスタークラスが開催されました!

自作の『タワー・バウアー』、『リップセッ トの日記』そして、第89回アカデミー賞短 編アニメーション部門ノミネート作品の『盲目のヴァイシャ』などの作品を上映し、その制作コンセプトやプロセスを詳しくご紹介いただきました。

表現における抽象と具象というテー マについて、学生にとって非常に興味深い講演内容ででした。 また、音楽とのシンクロニシティについての話や、 3Dステレオスコープなどの新しいメディアを使用した作品制作の話は、学生に取ってアニメーションの表現や可能性を更に広げるものとなりました。

最後に、最新作『ヴィヴァルディ「四季」 アニメーションプロジェクト冬』の制作過程をご紹介いただき、大きな関心を呼びました。

ウシェフさん、ありがとうございました!

アンナ・ ブタノヴァさんによる マスタークラス

クラウドファンディング「四季」講演のため来日されていた、ロシア出身のアニメーション作家であるアンナ・ブダノヴァさんのマスタークラスがアニメーション専攻にて行われました。

自作の“Thee Wound”と “Among the Black Waves ”を上映し、その制作過程や制作手法などを詳しくご紹介いただきました。

また、インデペンデントアニメーション作家 としての世界各国との交流を持ちながら作品を制作するブダノヴァ氏の話は、学生たちのキャリアパスへの示唆に富むものでした。 最後に、最新作『ヴィヴァルディ「四季」アニメーションプロジェクト・春』の制作プロセスや手法についてもご紹介いただき、新しい手法 への挑戦に、多くの学生が関心を持ちました。

アンナさんありがとうございました!

受賞報告:新千歳空港国際アニメーション映画祭2017

新千歳空港国際アニメーション映画祭2017で、関口和希さんの一年次制作「死ぬほどつまらない映画」が日本グランプリを受賞!

 

 

また、小光さんの一年次制作「here AND there」が観光庁長官賞を受賞!

 

 

修了生の折笠良さんの作品「Echo Chember」が外務大臣賞を受賞!また折笠良さんは、環ROYの「ことの次第」でベストミュージックアニメーションにも選ばれました。