2017.5.30

コンテンポラリーアニメーション入門第25回講座:ポール・ドリエセン『線のメタファーとマルチ画面』開催!

2017.5.30

コンテンポラリーアニメーション入門第25回講座:ポール・ドリエセン『線のメタファーとマルチ画面』開催!

2017年5月18日から25日にかけて、アニメーション監督のポール・ドリエセン氏が来校され、公開講義やワークショップを行いました。

5月21日に開催された公開講座では、1972年から2014年までに制作した11作品の上映を行い、ドリエッセン氏の作品の持つシンプルな線で描いた愛らしいキャラクター達が繰り広げるユーモラスでありながら生と死を感じさせる作風の秘密に迫るとともに、複数のストーリーラインを同時並行的に展開する手法として画面を分割するなど一見複雑にみえる制作手法について組み立て方や制作方法など詳しい解説を行いました。観客からも多くの質問が寄せられ作家のアイデアや思考に触れる貴重な講座となりました。

またアニメーション専攻の学生を対象として行われた二日間にわたるワークショップでは、簡易なコマ絵と短文を用いてユーモラスな状況を描く課題が与えられました。19名の参加学生が、過去にドリエセン監督が行ったワークショップで世界の学生達が制作した作例を参考にしながら制作を行い、それぞれ自作の発表を行いました。

 


ポール・ドリエセン / Paul Driessen


オランダ生まれ。アニメーション作家。アートスクールを卒業後、アムステルダム近郊の小さなアニメーションスタジオCinecartooncentreに入社。数年後、ビートルズの長編映画『イエロー・サブマリン』(68)に取り組むためにロンドンへ移動。1970年代、カナダに移り、数々の賞を受賞したアニメーション映画をカナダ国立映画制作庁などで制作。2000年にオランダで制作した『3人のミセス』がアカデミー賞を受賞。最近“The Fiddle Fumble Stories”シリーズの作家/イラストレーターとしてデビューした。同作にはドリエセンがよくこれまでの映画で掘り下げてきた遊び心のあるアイデアが反映されている。