第17回講座 7月27日(日)

上映作品:『南無一病息災』(1973)、『虹に向って』(1977)、『おこんじょうるり』(1982)、『注文の多い料理店』(1991) 全作品35ミリフィルム上映!

岡本忠成が1964年に設立したエコーは、今年50周年を迎える。岡本忠成は残念ながら1990年2月に他界し、1991年に川本喜八郎によって完成された『注文の多い料理店』を最後に作品は無いが、25年の間にアニメーションの可能性を広げる様々な傑作を生み出してきた。主要な短編作品の上映と、当時のスタッフを招いて、岡本忠成の仕事を俯瞰する。

 

岡本忠成 Tadanari Okamoto profile
1921年1月11日、大阪・豊中生まれ。大学卒業後、2年間の会社勤務を経て、日大芸術学部映画学科へ入学。卒業後は持永只否仁が立ち上げたMOMプロダクションに入社、アニメーターとして活躍する。1964年に独立し、株式会社エコーを設立、デビュー作となった「ふしぎなくすり」以降、独自の作風を発揮しながら数々の短編アニメーションを製作する。代表作には「ようこそ宇宙人」や「花ともぐら」などの星新一の作品を原作としたシリーズ、その他の有名な民話をもとにした「おこんじょうるり」「さるかに」「モチモチの水」、また唄とのコラボレーションでは合唱曲「チコタン」や、NHKみんなのうたのシリーズなどがあり、特に「メトロポリタンミュージアム」は広く人に親しまれている。毎日映画コンクール大藤賞、芸術祭大賞、キネマ旬報ベストテン1位(文化映画部門)やヴェネチア国際児童映画祭銀賞など、国内外で受賞多数。1990年2月16日、死去。遺作は、岡本の死後パペットアニメーショウで共に作品を発表してきた盟友、川本喜八郎の監修による「注文の多い料理店」。


注)予告なく演題、上映作品、講師を変更する場合がございます。ご了承ください。