開催概要

コロナ禍がようやく過ぎ去り、マスクを外し始めた2023年。 息を吸ったり吐いたり。そんな当たり前の事を意識する年が続きました。 創作をする行為も必ず当たり前に立ちかえる瞬間があります。当たり前を摘み取り、自分の中に落とし込む。そして時間軸やオリジナリティを伴って創作者から吐き出されるアニメーションは、意識して呼吸をする行為と似通っています。 アニメーション専攻15期生は、呼吸のように、当たり前だけど大切なことに向き合っていきたいという思いから『Breath』というテーマを掲げました。
アニメーションと出会うことは、若い芝生の上で深呼吸をして緩やかな心地よさを感じること。暑さにあてられ、汗が噴き出すほどの息苦しさから解放を求めること。豊かな香りから想像を膨らませること。凍てつく空気を吸い白い息を吐き、体内の巡りを確かめること。その先には、新緑が芽吹き真新しい匂いを嗅ぐことのような様々な体験が待っています。
みなさまにとって、アニメーションと出会うことで大切な当たり前を意識できるような修了展を目指しました。