よだかThe Nighthawk Is Not a Hawk
王 俊捷WANG Junjie
よだかは醜い鳥であった。ある日、鷹がよだかにその名を返すように迫る。よだかはそれに抗いながら、苦しみの末にこの世界で生きるルールを知る。(原作:宮沢賢治『よだかの星』)
The Nighthawk is an ugly bird. So ugly that everyone thinks he stole the name and the Hawk demands that he relinquish it. The Nighthawk cannot accept this, but he also realizes that he's not much different from the Hawk.
制作秘話
この作品を作りたいと思ったきっかけ
2019年に武蔵野美術大学で研究生をやっていた時、小平の公園で「ヨタカの星」の幻燈会がありました。それを見た時ギリシャ神話のイカロスの物語を思い出し、涙を流しました。私にとっては、ヨタカはイカロスと同じ真理を求めている存在です。「文学回憶録」(木心)の中でイカロスとその父ダイダロスを若い芸術家と年寄りの芸術家として挙げて、同じく真理を求めている人であることを示している。僕はヨタカも同じ素質を持っていると思います。
真理を求めている人の姿をこの作品で表現していきたいです。
苦労したこと
作業量が多くて死にそうですが、多分皆同じじゃないかと思います。制作期間が長くってやらなければと思いながら、急に脱力して描きたくない状態に入ったということが辛かったかな。また、原作の宮澤賢治さんって本当に偉大すぎる方で、彼の原作は僕にとって大きなブラックホールでした。自分の解釈で「ヨタカ」を再現することはある意味で宮沢賢治さんから離れなけれならないと思います。そこらへん苦労をしているなと思いました。
今までと違ったところと挑戦
ストーリーを再び始めることが一番の挑戦でした。しかも原作のある作品というのが初めてです。
次の目標は?
あ、はい。世界平和を目指しています。(笑)
真面目に言うと、北海道でもう一度歩きたいかな。自分自身が北海道のことをとても好きで、去年足で縦断したことがありました。(真面目に言ってるよ、ウソじゃないよ)
そこで、「なんでそこまで好きなのか」を次の作品で探しながら制作したいです。
その「探し」がもう一度歩きたいことで、次の目標です。