主催:東京藝術大学大学院映像研究科横浜市文化観光局

  協力:株式会社ひこねスタジオアニドウ株式会社明治株式会社IMAGICA TV

     東京国立近代美術館フィルムセンター東映株式会社株式会社ホリプロ/八巻 磐/

     虫プロダクション株式会社株式会社ベストフィールドTCエンタテインメント株式会社

     東映アニメーション株式会社/原口正宏/G9+1(敬称略)




「パニポニ」(C)ひこねのりお

“OPEN TRADITION”第3回目は、東京藝術大学美術学部出身のひこねのりお氏をお迎えします。
ひこね氏は、卒業後、東映動画にて劇場映画「わんぱく王子の大蛇退治」や「どうぶつ宝島」など黄金期の作品に関わり、「狼少年ケン」はじめ多くのテレビアニメシリーズの原画、演出、作画監督として参加した後、TVCMというステージで独自のキャラクター、イラストレーションの世界を展開しました。
氏が手がけた「カールおじさん」(株式会社明治)や「パピプペンギンズ」(サントリー株式会社他)は、日本中誰もが知っているおなじみのキャラクターです。
多くの人々に長く、親しみをこめて愛されるキャラクターの力や、マスに向けて発信するポジティブなクリエイティビティについて、その足跡を辿りながら、作品上映と共に貴重なお話を伺います。


2015年12月5日(土)
開場 12:30-
第1部:13:00-14:30 上映「わんぱく王子の大蛇退治」(1963) 35mmフィルム上映
第2部:15:00-17:00 講演



■講師:ひこねのりお(彦根範夫)

東京藝術大学 美術学部 工芸科 図案計画専攻 1959年卒業

  撮影:なみきたかし

1936年東京生まれ。東京藝術大学美術学部工芸科卒。
1959年東映動画株式会社に入社。『わんぱく王子の大蛇退治』の動画、『わんわん忠臣蔵』の原画、『狼少年ケン』の作画監督などを務めた後、虫プロダクションに移籍し『ジャングル大帝』の原画チーフを担当。その後『悟空の大冒険』の演出など経て、放送動画制作で『ファイトだ!! ピュー太』の演出に参加。共同スタジオを経て、ひこねスタジオを設立。'70年代以降は『カールおじさん』(明治株式会社)などテレビコマーシャルを中心に、広告イラスト、子供向け雑誌のイラストなどで活躍し、温かくユーモアのあるキャラクターたちを数多く生み出した。代表作はほかに『どうぶつ宝島』のタイトル構成・原画、『まんが日本昔ばなし』『みんなのうた』『パニポニ』のキャラデザ・演出・作画、映画『ペンギンズメモリー 幸福物語』の監督など。近年は、世界最高齢のアニメーション制作集団「G9+1」の一員として精力的にアニメーション制作も行っている。
(プロフィ−ル文章作成:原口正宏)

代表作
『明治カールTVCM』『明治きのこの山たけのこの里TVCM』
『サントリーCANビールペンギンTVCM』
「NHKみんなのうた」『赤鬼と青鬼のタンゴ』『わらしのうた』等
「NHK教育テレビ プチプチ・アニメ」 『パニポニ』

■友情出演
小田部羊一
1936年台北市生まれ。1955年、東京藝術大学美術学部日本画科に入学し、前田青邨に師事する。卒業後、東映動画株式会社へ入社。「わんぱく王子の大蛇退治」、「太陽の王子ホルスの大冒険」、「どうぶつ宝島」など多くの作品に関わる。その後「パンダコパンダ」、「アルプスの少女ハイジ」、「母をたずねて三千里」でキャラクターデザイン、作画監督を担当する。「龍の子太郎」では奥山玲子夫人と共同キャラクターデザイン+作画監督、「じゃりン子チエ」メインスタッフなど、常にアニメーション史に残る名作にその名を刻む。1985年からは、東京デザイナー学院で後進の育成にあたるとともに、任天堂開発部に勤務、「スーパーマリオブラザーズ」ゲーム制作に参加、「ポケットモンスター」ではアニメーション監修を務める。日本アニメーション協会会員。 日本アニメーション文化財団理事。
■企画・進行
伊藤有壱
1962年生。東京藝術大学美術部デザイン科卒。1998年I.TOON Ltd.設立。 同代表。日本アニメーション協会理事。クレイを中心にあらゆる技法を使いこなし、 キャラクターデザインやアニメーションなど幅広い分野で活躍。 代表作はNHK Eテレ「ニャッキ!」20周年、NHKみんなのうた「グラスホッパー 物語」、 松竹社110周年記念 事業作品「ノラビッツ・ミニッツ」、 ミスタードーナツ「ポン・デ・ライオン」TVCM、宇多田ヒカル「traveling」 MV、平井堅「キミはともだち」MVなど。 2011年オリジナル短編アニメーション 作品「HARBOR TALE」制作。 2012年、ZLIN FILM FESTIVAL(チェコ)アニメーション部門最優秀賞、観客賞をW受賞。クレイアニメ制作ソフト「CLAY TOWN」プロデュース。横浜文化賞文化・芸術奨励賞、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞受賞。
■モデレーター
イラン・グェン
1975年仏・パリ近郊生まれ。仏語翻訳・通訳、アニメーション研究。95年より翻訳や雑誌の編集に携わり、以後仏語・日本語で執筆。99年よりプログラムや通訳でアヌシー、ザグレブを始め、多くの映画祭に協力。99、01、03年にパリのフィルムセンター開催の「日本の新しき映像」の共同責任者へ。一方、04、05年に東京日仏学院にて「日仏アニメーションの出会い」をプログラムし、06年に同会場で「ポール・グリモー展」のコーディネートを、08年にはフランスで開催の「グリモー・高畑・宮崎 三人展」の企画・学術委員を務めた。


■上映作品
・「わんぱく王子の大蛇退治」
  芹川有吾監督、1963年、86分
 *35フィルム上映
「わんぱく王子の大蛇退治」(C)東映
■資料上映作品
・株式会社明治 「カール」
・連句アニメーション 「冬の日」
・みんなのうた 「赤鬼と青鬼のタンゴ」
・サントリーホールディングス株式会社「サントリーCANビール」/「ペンギンズ・メモリー 幸福物語」
 他
株式会社明治「カール」
(C)Nitto
連句アニメーション 「冬の日」
(C)2003 IMAGICA TV/DENTSU TEC All Rights Reserved.
みんなのうた 「赤鬼と青鬼のタンゴ」
(C)NHK/ひこねのりお
「パピプペンギンズ」
(C)TODA & HIKONE/HORIPRO


会場:
東京藝術大学大学院映像研究科 横浜校地馬車道校舎
アクセス:
みなとみらい線「馬車道駅」7番出口すぐ

入場無料/事前申込不要
先着80名

お問い合わせ:
東京藝術大学大学院映像研究科 OPEN TRADITION事務局
企画進行:面髙
担当:河野、胡(コ)、金(キム)
TEL:045-227-6041(平日10:00~17:00)
E-mail:contact★animation.geidai.ac.jp
(★を@に変えて、お送りください。)


■「OPEN TRADITION とは」
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻 では2008 年開設以来、横浜市からの受託事業の一環として公開講座を開催しています。
本講座では、東京藝術大学上野校地からの卒業生が日本のアニメーション表現に残した業績にスポットを当て、現役学生との関係を再認識し、わが国のアニメーション教育における知の足跡を体系化してゆく試みを模索します。東京藝術大学の125年を超える歴史から生まれた才能が、日本のアニメーションに受け継いだ「伝統」をテーマに開催します。

■過去の講座
・OPEN TRADITION2011「動画とアニメーションを繋ぐ」/講師:小田部羊一
http://animation.geidai.ac.jp/open2011/
・OPEN TRADITION 2012「ANIMATIONx映像世紀」開拓者は走り続ける/講師:島村達雄
http://animation.geidai.ac.jp/open2012/



■東京藝術大学大学院映像研究科とは
2005年に、学部をもたない独立大学院として、映画専攻が発足。2006年メディア映像専攻設立、そして2008年にアニメーション専攻が設立されました。アニメーション専攻では、革新的なアニメーション表現や新たな教育・研究や事業スキームの創造をめざし、「つくる」ことを主体としたカリキュラムにより、次世代のリーダー育成に務めています。

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