制作秘話BEHIND THE SCENES
海辺のらくがき帳The Seaside Doodles
学校の帰り道、電車で寝過ごして迷い込んでしまったのは夢の世界だった。
元の世界へ帰る鍵は「らくがき」のかかれた一冊のノート。あるはずのものがたり。くらやみ旅路のはじまりさ。
On her way home from school, she falls asleep on the train and drifts into a dreamlike world. The only key to returning is a single notebook, marked with doodles. Can she uncover the story behind them? And so begins her journey through the darkness.
2002年生まれ。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。同大学大学院映像研究科アニメーション専攻修了。同名義でボカロPとして活動中。
Born in 2002. Graduated from the Department of Intermedia Art at Tokyo University of the Arts. Received a master's degree in Animation from the Graduate School of Film and New Media at the same university. Active as a Vocaloid producer under the name caitromen.
制作秘話
この作品を作りたいと思ったきっかけ
「海辺のらくがき帳」というタイトルの創作自体は、実は高校二年生(もう8年前か・・・)の頃からすでにありましたが、当時はアニメーションも音楽も作ることができず、作品として出力する手段がなかったためにお蔵入りになってしまいました。 この作品の裏コンセプトには、世の中の没作品・または作者によってなかったことにされた作品をとりまく複雑な感情のようなものがあります。冒頭で主人公は自分の描いた落書きを消してしまうが、でもそれは別の世界でのとある人にとっての、大事な探し物だった。 いくら自分ではダメだと思っても、世界のどこかにはそれが好きな人がきっと存在していたということを、どうか忘れないで。 それで、アニメーションと作曲という技術を手に入れた今、プロジェクトを再開させたというわけです。 どうだ?8年前の自分は見てくれているかなw
苦労したこと
M1の作品(『あめのちくもりのちはれ』)は、基本的に2人のキャラクターのみで話を進めましたが、今回は張り切ってキャラクターを7人(匹?)も登場させてしまったばかりに、全員をうまく立ち回らせるストーリーと映像を組むのにひたすら苦労しました。気づいたらぱったりと出てこなくなってそのまま話が終わるとか、急に出てきて誰ですかあなたみたいなのがないようにみたいな。 でも全員デザインにこだわって作ったので、描いている間は楽しかったです。
今までと違ったところと挑戦
上位存在と、人間と、作られた存在・・・みたいな、メタ構造が存在するので、音声や映像の質感にレイヤー構造が出るように意識していました。 今までもボーカロイドの歌唱を使って作曲をしていましたが、今回は主人公の声を声優さんにお願いすることで、相対的にボーカロイド(合成音声)=非人間であるという対比が表出するようにしたり、アニメーションに関しても一から手描きでの作画とロトスコープを使っての作画を分けることでキャラクターの動きの質感に差が出るようにしています。
次の目標は?
無事に元の世界に帰ることができたコマリ、コマリを捕らえ逃したバクのその後、そもそもエトは何者なのか、、、など、今回の作品は、大きな物語の中の一部分でしかなく、まだまだ描きたい話がたくさんあります。 時間はかかるかもしれませんが、この先も創作を続けていけたらと思っています。
最後に一言
アニメーションを見てくださり、曲を聴いてくださり、ありがとうございました。 少しでも記憶に残していただけたら幸いです。またどこかで。

